髪質改善とカラーは同時に出来る?
結論から言いますと、髪質改善の種類によります
更に詳しく言うと、薬剤の酸性の強さによって出来るか出来ないかが決まります。
ここで、酸性による髪への影響についてお話しさせていただきます。
pHというコトバを聞いたことがありますか?
pHとはアルカリ性・中世・酸性の違いを数値化しているモノです
「水素イオン指数」とも言われます
pHの指数が 5以下 → 酸性
6~8 → 中性
9以上 → アルカリ性
健康な髪のpHは弱酸性 4.5〜5.5です。お肌も髪と同じ弱酸性です。
・髪は酸性になるとキューティクルは引きしまり、逆にアルカリ性になると開きます
・髪は酸性になると収斂し、逆にアルカリ性になると膨潤します
pHが変わることで髪はこのように変化します。
上の図のように、一般的なパーマやカラーはアルカリ性です。キューティクルが開く作用を利用して髪の内部に薬剤を浸透させるからです。
ここに髪が傷む原因があるのです!
髪のキューティクルが開くと、髪内部の栄養分が外に流出しやすくなります。
また、一旦髪に入ったアルカリ成分が髪に残留すると、ずっとアルカリに傾いたままになってしまい、キューティクルが閉じません。
あまり知られていませんが、髪は頭皮から外に出た瞬間に、髪自身の再生力は無くなります。なので外部から栄養分を入れたり、傷まないようにケアしていくことがとっても大切です。ですから、pHのコントロールが髪にはとっても大切なのです。
では、髪質改善とカラーは同時に出来るのか?
水素系髪質改善+カラー
同時に出来ます。相性はバッチリです
カラーによって外部に流出した栄養分を、補修してくれます。
カラーの後に髪質改善を行うと、髪の艶も色持ちも良くなります。
酸熱トリートメント系髪質改善+カラー
基本的には出来ます。酸性の強さによってカラー後か、前か変わります
酸熱トリートメントは、髪の等電点4.5〜5.5より酸性に傾けます。カラーはアルカリ性です。このpHを大きく左右させることは、髪にとっては大きな負担になるのです。
カラーをしたばかりの髪を急激に酸性に傾けると、髪が収斂し過ぎてしまい、髪内部のカラー色素が外に溢れてしまいます!せっかく入れた色が抜けてしまうんですね。
ですから、同時にやる際は注意が必要です。
・髪質改善トリートメントを先にする
先にすることで、カラーの色落ちを防ぎキレイに仕上がりやすいです。カラーをした後もしっかり残留アルカリを除去する事も大切です。
・薬剤が落ち着くまで期間を空ける
酸熱系は髪内部で結合を起こして、髪を安定させると前述しました。薬剤によってはこの結合が落ち着くまで1〜2週間かかります。落ち着くまで期間を空けましょう。
・同じ美容院で両方行いましょう
次の施術をする際は、髪質改善トリートメントをした美容院と同じ店舗がおすすめです。理由としては、使用したトリートメントの種類を把握しているからです。
もし、専門店で髪質改善トリートメントをした場合は、どんなトリートメントを使用したのか聞いておきましょうね。
縮毛矯正による髪質改善
これも酸熱トリートメントと同じです。髪への負担を考えると同時はあまりおススメしません。もしするのであれば、水素系のトリートメントでしっかり髪の栄養分を補修しましょう
髪質改善とカラーを一緒にする効果
髪質改善とカラーを一緒にする効果は沢山あります。
①色の定着
カラーは髪をアルカリに傾け、キューティクルを開き、髪内部のメラニン色素を壊し、色素を入れて髪色を変えていきます。この色素は髪内部で定着するのに48時間かかります。
色をしっかりと定着させることがとっても大切なのです!
定着させるには、キューティクルが開いたままではせっかく入れた色素が外に出てしまうばかりか、栄養分まで流出してしまいます。
・髪を中和する為に、カラー後に酸性へ髪をもどす
・髪に残った残留アルカリを除去する事です
カラーの定着にはこの2つがとっても重要なのです!
この働きをしてくれるのが、髪質改善トリートメントです。酸性へ中和してくれることも、残留アルカリを除去してくれることも、両方同時に行ってくれます。
②ダメージ予防
カラーの工程では、少なからず栄養分が流出してしまいます。カラーの後にトリートメントをすることで栄養分を補修し、髪の艶、色の持ちを良くしてくれます。
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